EU離脱寸前か!? 「イギリスと結婚した」と言った処女王の
凄絶な人生と性格を知る!
歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第64回 ~エリザベス1世~
続いて、十二運星を見ていく。様々な解釈の仕方があり、例えば年柱は20代まで、月柱は30~60歳くらい、日柱は晩年を表すという意味(現代、寿命が80歳の場合)や、年柱は親から受け継いだもの、月柱は仕事や結婚、日柱はプライベートという意味もある。ここでは一般に重要とされている月柱、日柱、年柱の順番に鑑定していく。
〇長生(ちょうせい):運勢エネルギー9
順応性が高く、勉強がよくできる。人から信頼を受ける。そのため、保険の営業マンや鑑定士に向いている。また、長生は長男、長女という意味を持ち、家を継ぐ役割を持つ。
エリザベスが3歳のとき、母・アンが反逆罪で処刑されると、ヘンリー8世とアンの結婚は無効とされ、エリザベスは一時王位継承権を失った。その後、王位継承権が復活するも、エドワード6世(異父弟)、メアリー1世(異父姉)に次ぐ3番目だった。そうそうチャンスもめぐって来まい。しかし、エドワード6世は15歳にして死去、メアリー1世も病気で亡くなると、25歳で王座に就き、その後44年にわたって統治した。一時王位継承権を剥奪されたエリザベスだが、さすが長生!生まれながらにして、継承者になることが決まっていたと言っても過言ではない。
〇墓(ぼ):運勢エネルギー6
ご先祖とのご縁が深く、守ってもらえる。墓守りの役割を果たす。地味な生活が好きで、仏教を勉強するのが好き。
エリザベスの風貌、暮らしぶりからはイメージがつかないが、実は地味な生活に対するあこがれもあったのかもしれない。
〇帝旺(ていおう):運勢エネルギー12
王様の星。「冠帯」(女王様の星)、「建禄」(王子様の星)とともに「身強(みきょう)の星」と呼ばれ、エネルギーが高く人の上に立つことができる。リーダーシップを発揮できるが、人の下につくのが嫌いで頑固な一面を持つ。
年柱に帝旺を持つエリザベスは生まれながらの王女だったのだろう。44年に及ぶ在位期間におけるエリザベスの功績は凄まじく、今でも最高の統治者との呼び声高い。当時スペインはすでに「太陽の沈まぬ国」と言われ広大な領土を持っていたが、エリザベスの統治のもと、イギリスがスペインの無敵艦隊をアルマダ海戦で破ったことは世界中のビッグニュースだった。
また、エリザベス当時イギリスが抱えていたほぼすべての課題をクリアした。統一国家の枠組みとして国教会制度を確立、重商主義政策によって産業を保護・統制、海外への市場開拓等がその代表である。いくら結婚を勧められても首を縦に振らないという頑固な部分を含め、王様らしい王女だったのだろう。
以上、エリザベス1世を四柱推命鑑定してきたが、生きづらさを感じてならない。本来持っていた、キャピキャピアンドルのような人懐っこさは完全に封印され、バリバリのキャリアウーマンとして生涯を生きた。しかし、時折その持ち前のキャピキャピ感を見せると、エセックス伯の悲劇に代表されるように、自らを苦しめる結果に繋がった。恋愛に不器用だったのだろう。誰かを本気で好きになるという恋愛への恐怖から、生涯独身を貫いたとも考えられる。自らを押し殺し、現代のイギリスの礎となったエリザベス1世を心から敬愛するとともに、来世では女性としての喜びを手にすることを心から願う。
古代中国で生まれた「過去、現在、未来」を予見する運命学のひとつで、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)をもとに、人が生まれながらにして持っている性格、能力、素質を理解し、その人の努力や経験で変わる後天的な運命までも予測することができる。
具体的には、生まれた日(生まれた年・月・日・時間)をもとに命式表(めいしきひょう)を作成し占っていく。なお、ここでは生まれた時間は鑑定に含めていない。
「国史大辞典」に記載されている生年月日を、「和洋暦換算事典」を用いて現行暦に換算し鑑定している。
■用語説明
日柱の干支:その人の本質を表す重要な部分
主星(しゅせい):月柱の蔵干通変星で、その人を表す最も重要な星。主に仕事運を表す。
自星(じせい):日柱の蔵干通変星で、その人のプライベートな部分の性格を表す重要な星。
【参考文献】
・エリザベス1世 世界史の窓HP (2018年7月24日最終アクセス)
・「イギリス王室1000年の歴史」指 昭博監修 カンゼン 2014年
・「肖像画で読み解くイギリス史」齊藤貴子PHP新書 2014年